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1−2 「近代日本の宗教雑誌の目次データベース」の作成

本プロジェクトは、以下の25名のメンバーで共同調査を行った。

[研究分担者]  岩田真美、江島尚俊、岡田正彦、高橋原、谷川穣、藤本頼生、引野亨輔、星野靖二、吉永進一(五十音順、敬称略)
[研究協力者]  マイカ・アワーバック、石原深予、岩田文昭、碧海寿広、大澤広嗣、菊地暁、オリオン・クラウタウ、近藤俊太郎、繁田真爾、土居浩、ディラン戸田、永岡崇、中川未来、橋本貴、守屋友江
[研究代表者] 大谷栄一

そのうち、近代仏教雑誌については谷川穣と京都大学グループ、江島尚俊と大正大学グループ、大谷と佛教大学グループ、碧海寿広と龍谷大学グループ、高橋原と東北大学グループがデータベース(DB)作成に取り組み、近代神社・神道雑誌のDBについては藤本頼生と國學院大學グループが作業に従事した。
具体的には、以下の方々のご協力を得た(敬称略)。記して感謝したい。

京都大学グループ(池田さなえ、社本沙也香、山田佳美、冨永晋平、藤井崇史、西田彰一、佐分利恵、ホ ソヨン、吉岡悠紀子)
大正大学グループ(寺山賢照)
佛教大学グループ(渡邉秀司、大窪善人、坂下雄亮、梅島哲平)
龍谷大学グループ(上杉麻唯、間中充、桑月一仁)
東北大学グループ(門間全)
國學院大學グループ(武田幸也、半田竜介、矢數幸洋)

今回、近代仏教雑誌目次DBについては30誌分、近代神社・神道雑誌目次DBについては8誌分を掲載した。これらの雑誌は、今後の近代仏教研究や伝統教団の宗派研究、近代神社・神道研究にとって重要だと思われる雑誌を、私たち調査班が選択したものである。掲載数は少なく、近代(明治維新〜第二次世界大戦の終戦)に創刊・刊行された宗教雑誌のごく一部しか掲載していない。
ちなみに、明治年間に創刊・刊行された仏教新聞・雑誌の数はどれくらいあるのだろうか。明治仏教史編纂所編『明治年間仏教関係新聞雑誌目録』(明治仏教史編纂所、1934年)では、約760種類の明治仏教新聞・雑誌のデータ(「名称」「発行所」「編集又ハ発行者」「発行地」「刊行回数」「創刊改題及備考」)が収録されている(この目録は、明治仏教史編纂所編『明治佛教編纂所目録』(明治佛教史編纂所、1972年)に「明治年間創刊の仏教関係」として再掲された)。
しかし、今回、私たちが再調査した結果、明治仏教新聞・雑誌の数は880紙・誌に及び、継続紙・誌を除くと、662紙・誌を数えた。大正期と昭和期については『明治佛教編纂所目録』に76紙・誌が掲載されているが、その悉皆調査は未着手である(大谷栄一「明治仏教史における雑誌と結社」『宗教研究』別冊 87号、2014年)。
これだけ膨大な資料があるものの、これまでの近代仏教研究ではそのうちの一部しか活用されてこなかった(日本の近代仏教研究史については、拙著『近代仏教という視座』(ぺりかん社、2012年)を参照のこと)。これらの資料をいかに活用し、研究を更新していくか、そのことが問われている。
また、近代神社・神道雑誌については、皇典講究所の『皇典講究所講演』(明治22〜29年)や『教林』(明治26年創刊)、『國學院雑誌』(明治27年創刊)があるが、近代神道史研究の発展のみならず、仏教やキリスト教関係の団体との比較においても、全国神職会や各府県の地方神職会による機関誌や刊行物の内容を調査・研究することが重要である(藤本頼生「地方神職会会報からみる近代神道史」『宗教研究』別冊 87号、2014年)。しかし、その研究はまだ着手されたばかりである。
以上のように、近代日本の宗教雑誌メディアの調査・研究は未開拓の領域であり、その進展のためには、実態調査が不可欠であることは言うまでもない。その意味で、(掲載されているデータ数は少ないものの)本データベースが当該領域の研究の進展に少しでも貢献できれば幸いである。

2015年3月 
大谷栄一
 

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1−1 プロジェクトの説明

本プロジェクトは、科学研究費補助金基盤研究(B)「近代宗教のアーカイヴ構築のための基礎研究」(研究代表者:大谷栄一、科学研究費課題番号23320022、2011〜14年度)として実...

1−2 「近代日本の宗教雑誌の目次データベース」の作成

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